ヌメ革は最古の革?!
今回は、革の中でも「ヌメ革」についてのお話です。
レザークラフトではお馴染みの「ヌメ革」あなたは知っていますか?
この記事を読むことで
・「ヌメ革」とは何かがわかります!
・「ヌメ革」の違いがわかります!
「ヌメ革」ってよく聞くけど
実際どんな「革」なの?
って思われている方必見です!
そもそも「ヌメ革」とはなんなのか?
これはタンニン鞣し(なめし)の革を総称して「ヌメ革」と呼びます。
「タンニン鞣し」とは木の渋を抽出したもの(タンニン)で鞣すことを言います。
元々、「皮」の状態そのままでは、放っておいたら腐ってしまいます。
そこで、「鞣し(なめし)」を行うことで腐らないように
「皮」から「革」の状態にします。
タンニン鞣しは、植物タンニンを用いた鞣しのため、最も古くから用いられている手法です。
起源は諸説ありますが、
古代は食用メイン、使っても毛皮ぐらいだったので
当然「皮」の部分は棄ててしまいます。
そのへんに放っておいたら腐って、土に還るわけですが、
いつしか、腐らない「皮」があることに気づいたわけです。
よくよく見ると、木の根元なんかにまとめて棄てているんですよね。
そこで、植物の樹液なんかには「皮」を腐らなくさせる成分があるのではないか?となるわけですよね。
実際、タンニンだけではうまく「革」にはなりませんが、その他の要素はここでは割愛します。
タンニン鞣しの革の特徴として、
・伸縮が小さい⇒型崩れしづらい
・吸湿性が良い⇒染色がしやすい
・使い込むほどに艶が増す
ただし、タンニンの原料も高く、作業工程も多いため
結果として非常にコストのかかる「革」となっている。
長くなりましたが、これが「ヌメ革」と呼ばれるものです。
「ヌメ革」と呼ぶのは4種類?!
タンニン鞣しで作られるヌメ革は主に4種類に分類されます。
①ヌメ
②タンロー
③サドルレザー
④ブライドルレザー
ひとつひとつみていきましょう
①ヌメ
タンニン鞣しで染色や塗装・型押しなどの表面に加工を施さないものに使われます。
使い込むほどに日焼けし、飴色に変化していきます。
一般的にはタンニン鞣し革全般を指す言葉です。
②タンロー
これは「タンニン鞣しローケツ染め用」を略して「タンロー」と呼びます。
ヌメ革を漂白処理することで表面のタンニンむらや色味を落とした革で、白っぽく仕上がっています。
そのため、カービングやスタンピング、染色などの加工に向いているため、レザークラフトでもよく使われる革の一つ。
③サドルレザー
元々は馬の鞍に使う極厚のタンニン革が由来である。
自転車の鞍が「サドル」ですね。
現在では俗称として、ヌメ革に油脂分を多く入れて使いやすく、日焼け等のエイジングが強い革を指します。
④ブライドルレザー
成牛の表革をタンニンで鞣したあと、革の表面からロウを丁寧にすり込むことで耐久性、耐水性の増した堅牢な革である。
最初は表面に白い粉のような筋目(ブルーム)が見られることが多い。
いかがでしたでしょうか?
写真はあくまでイメージですので、実際に手に取って見られるのが一番良いかと思います。
一言で、「ヌメ革」といっても多種多様な「革」がありますので
実際にいろいろ使ってみて、自分の好みの「革」を見るけると良いでしょう!
オンラインショップなんかではサンプルやはぎれ等もありますので、ぜひご活用ください。
今回はここまでとします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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